卒業の時期、いろいろなことを思い出します。
私の母校の小学校は、中央区日本橋兜町という大都会、金融街のど真ん中に、タイムスリップしたかと思うようなレトロな雰囲気で佇む、阪本小学校という小さな学び舎でした。
明治の学制発布と共に、いわゆる「明治の一番校」として誕生し、震災や空襲を乗り越えて、今年で創立142年を迎えます。
私が通っていた頃は全学年あわせて60数名、統廃合の道に向かってしまうかと思われましたが、その後少しずつ増え続け、しっかり歴史を刻んでくれています。
一昨年、140周年記念イベントの一環として、母校で演奏の機会を頂くことができました。
友人のリコーダー奏者 相澤かずみさんと共に演奏をし、調律師の加屋野木山さんが「謎のチェンバロおじさん」役を熱演、可愛い子供たちと共にとても楽しい時間を過ごしました。
大切な母校にチェンバロ奏者として再び足を踏み入れることができたことが本当に嬉しく、忘れられない想い出となりました。
子供たちが書いてくれた感想のお手紙の分厚い束は、宝物。
いま阪本小学校ホームページでは、私たちが演奏した校歌の音源を載せて下さっています。
こんなに嬉しいことはありません。
こうやって卒業生の一人として母校に関われたこと、ただただ幸せです。
いつまでも阪本小学校が栄えますように。
またいつか、さらに歴史を重ねた母校を訪れることができますように。