私が初めて「通奏低音」というものに接してその魅力にとりつかれたのは、大学時代に在籍したバッハカンタータクラブという学生演奏団体でのこと。
あの頃の日々のときめき、驚きと発見と煌めきが、それからの全ての原動力となっています。
教会カンタータを初めて実際の教会の礼拝中に演奏したときの、身のうちが震えるような感動、いまでも静かに熱くよみがえります。
大学を卒業してからも、ありがたいことに時折バッハのカンタータを演奏する機会に恵まれます。
先日の演奏会で初めて経験させて頂いたのは、いわゆる大オルガンでの通奏低音!
今では小さな箱型のポジティフオルガンを用いるのが一般的ですが、300年前にさかのぼれば、演奏の場は教会、楽器は、大オルガン。
教会に響くオルガンというのは格別な雰囲気を醸し出します。
初めてのことで戸惑いの連続ではありましたが、たくさんの助けをいただき、おかげさまで素晴らしい経験をさせていただきました!
比類なき情熱で演奏会を成功に導かれたセタガヤ・クォドリベットの皆様、そして、大切なオルガンを弾かせて下さった聖ヶ丘教会の皆様、本当にありがとうございました!